「抗うつ薬が効きにくい」「副作用のため抗うつ薬が飲めない」という患者さんのためのうつ病治療の次の選択肢です。
rTMS療法
Repetitive Transcranial Magnetic Stimulation
rTMS療法（反復経頭蓋磁気刺激療法）について
脳の特定部位（左前頭前野）の神経細胞に、パルス磁場による誘導電流（渦電流）で規則的な刺激を連続して行い、脳内の神経細胞の活動を修飾することで、うつ病の症状を改善する効果が期待できる治療法です。
日本では、2019年から健康保険適用となっています。
日本では、2019年から健康保険適用となっています。
治療対象となる方
- 18歳以上
- 「うつ病（大うつ病性障害）」の診断を受けていて、中等症以上の抑うつ症状を示している
- 抗うつ薬による適切な薬物治療で、十分な改善が得られていない
※ただし下記に該当される方は適応外となります。 - 双極性感情障害と診断された方
- 心臓ペースメーカー・人工内耳・インプラント等、頭部や頭部周辺に金属等を植え込んでいる方
※治療適応・実施の可否については、専門医が個別に判断します。
治療効果と副作用
うつ病患者さんの約3割が薬物治療に反応しない（治療抵抗性うつ病）と言われており、その内の3～4割の方に治療効果を認めると言われています。
主な副作用は、磁気刺激時の疼痛や不快感です。
主な副作用は、磁気刺激時の疼痛や不快感です。
- 治療の最中に、磁気刺激部の痛みや不快感が出ることがあります（30％程度個人差あり）
- ごくまれに、けいれん発作を誘発することがあります（0.1％未満）
治療の流れ
入院での治療となります。
- 外来受診
- 外来受診を行い、治療適応の有無を判断いたします。まずは主治医にご相談ください。
※他院に通院中の方は診療情報提供書が必要です。かかりつけの主治医にご相談ください。 - 説明・同意
- 治療にかかる時間や費用、予測される効果や副作用などの説明を行います。
説明後、同意していただいた上での治療開始となります。 - 入院・治療開始
- 治療期間：4週間〜6週間（1回40分・週5回治療）
入院期間：症状や状態などによって異なります。
費用について
当院では、各種健康保険が適用となります。費用は、治療回数や入院期間によって異なります。高額療養費制度などの医療費助成制度も利用可能ですので、詳しくはお問い合わせください。