理事長・院長 熊谷 雅之
精神科医療は時代につれて変遷し、最近、いわゆる5疾病5事業に精神疾患が加わりました。これは医療における精神疾患への対応の重要性が明らかに増しているからだと思われます。昭和31年に開設した当院は、これまでも社会のニーズに応じた医療を提供してまいりました。平成2年からアルコール依存症の専門治療、平成21年からは24時間365日の医療を提供すべく精神科救急を開始致しました。平成26年に完成した新病院は、アメニティとプライバシーに重点をおき、当院に来院された全ての方に安心感と安らぎを与えられるよう配慮致しました。
当院の理念としている「納得のいく医療」は「主体は医療者ではなく、患者さん本人であること」、「患者・家族の皆様が一番に納得のいく医療を提供できるように努めること」の意味が込められています。この理念のもと、これからも精神科救急においては、ハード救急に限らずソフト救急も積極的に取り組みます。また、継続してアルコール・薬物依存症を中心としたアディクション(嗜癖)専門治療も行ってまいります。同時に在宅部門では訪問看護やデイケアを提供し、地域医療機関、施設、行政などと連携を図りながら、患者さんが早期に社会復帰できるようサポート致します。
さらに、人材育成にも力を入れ、24時間365日いつでも適切な医療を提供できる病院作りに努めてまいりますので、今後ともご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。